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ビザ承認に関して、日本の皆様方からは難関大学受験か司法試験に合格できたようなおめでとうメールをたくさん頂き、本当にありがとうございます。カリフォルニアでの不運を考えるとまさにそうかも。。。


みなさん、本当にありがとう。うれしいです。


今年は予定どおり怒濤のような1年でした。
大学院卒業直前にDanton Boller, Willie Jones III, Antonio Hartを集めてはじめての自分のレコーディング。CDを仕上げ著作権登録など地道な作業をやっている頃に日本で流通して頂けるというありがたいお話。それをつめているうちに思いがけないところから新しい仕事が次々と入り、ああ、じゃあ当分NYで生活していけるかも、と思って秋に悪夢のビザ準備。承認が降りてスッキリした11月末に2つ学校の仕事を辞めた途端、12月から6月末まで仕事はもう埋まっています。この綱渡り的な幸運と展開の速さに、たまに自分の脳がちゃんとついていって判断を下せてなくて実は自分が流されてるのでは、とおそろしく感じるときもあります。私はNYに来た当初から本当に周囲に恵まれていて、いつも目の前のことを一生懸命こなしているうちにまた別の人がいつの間にか私のちかくでもう助けはじめてくれているという巡りが、スーツケース1つ持ってJFK空港に降りたときから今までずっと続いています。
目の前の目標は1つ1つ小さくても、「自分の音楽を明確に表現する」という大きいゴール設定はジャズをはじめてから今まで揺るいだことは1度もないので、私の中のどこかで大丈夫だと自分を信じています。


日本の音大を出て今はじめて音楽の仕事だけをしています。
今年後半はジャズ演奏は少なく、黒人コミュニティでR&Bやゴスペル曲の伴奏をしたり、アルトサックスのJustin Robinson[ジャスティン・ロビンソン]さんの新しいCDプロジェクトに使う曲の譜面起こしが中心でした(コードネームをどう付ければいいか解らない箇所があったのですが、レコーディングスタジオでロイ・ハーグローブさまがその場で簡単に直してくれたらしい、、、)。NYに来てから主にジャズ演奏だけを磨いていましたが、今はアメリカジャズを本当に理解するためにいろんな角度からせめています。現代音楽を理解して演奏するには、近代、ロマン派、古典派、バロック、グレゴリオ聖歌まで勉強してはじめて可能なのと同じで、この方法は気が遠くなりますが私にかなり合っています。

ニューヨークの人は音楽にお金を使い、芸術とエンターテイメントを求めて世界中から人が集まってきて、毎日毎晩お金を落としていくので、関西より仕事は多いと思います。でも競争が激し過ぎます。そうなると、ギャラが安くても仕事を引き請ける敏腕ピアニストはものすごく多い(やめてくれ〜)。で、食の大阪で高級な老舗は味とサービスがズバ抜けているように、ニューヨークでもズバ抜けている層があります。ここでは地方の次は世界市場。そこでもう何年も働いている人達の音楽には寸分の隙もなく、普段のコミュニケーションにも隙がない。その秘密をすこしでも解明して取り入れるべく、再びいろんなミュージシャン達が集まる場にセッションに行ってます。目の前の音楽の仕事をして、生活して、それだけで満足しないで、刺激をうけて、練習して、自分の音楽に反映させる。みんなそんな毎日を反芻して知らない間にどんどん音楽を磨いていくんですね。

私にとっては、ほかにかわりがきかない街です。