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クラシックの仕事が終わった後の3週間ほど、連日ジャムセッションに通った。Fat Cat, Cleopatra's Needleは毎日、Smallsではほぼ毎日無料ジャムセッションが行われている。毎週木曜日($10)のSweet Rhythms, 毎週月曜日($10)のSmokeというように、チャージと曜日を決めているお店もある。ほかにも不定期でジャムセッションをやっている所は本当にたくさんあり、時間帯によって2軒ハシゴする。他の国や州から演奏の仕事でNYに来ている人、普段ツアーに出ている合間にNYに帰っている人、自分の仕事を近くの店で終えた人なども、ちょっと演奏しに来る。地元の名もない若手ミュージシャンもまったく侮れない。ものすごい研究熱心で、20代前半でもう自分のスタイルを築いていて、どの曲も自由自在に吹き/弾きまくれ、自分のバンドでオリジナル曲をやっている。ニューヨークだなあ、と思う。

ジャムセッションで演奏するにあたって、まず曲を覚えていなかったらお話にならない。そんな訳でその日知らなかった曲は次の日に覚えて、また夜にセッションに行って新しい曲を覚える。日本のジャムセッションと嗜好が違い、コルトレーン、ジョー・ヘンダーソン、ビリー・ストレーホーン、ベニー・ゴルソン、ホレス・シルバー、モンク、バド・パウエル、シダー・ウォルトン、ショーターなどの作品、マイルスがアルバムで演奏している曲がよく演奏される。

NYに来た目的のひとつは、これ。
10代の学生のうちにジャズをはじめた人は、同じように初心者の学生同士で集まって、セッションで鍛えられる。私はかなり遅くにLAでジャズをはじめ(その時は自分のジャズで世間からお金が頂けるなどということはまったく想定していない)、半年後には帰国し東京で仕事を始めた。「友達」と一緒に「この曲、知ってる?ちょっとやってみようよ」という時代は、LAに居たほんの半年で終わった。日本ではずっと昼間の通訳/翻訳の仕事と2足のワラジを履いていて(NYへ来る資金繰りのため)、ものすごく練習できた時期がない。続けていると有り難い事に音楽の仕事が少しずつ増えて来だして、私はもっと音楽を磨けばいいのではないかと思いはじめた。

今です、今!!
毎日、100%ジャズのために生きている私。
お買い物とか映画で使われた人気のお店とか、そんなことはどーでもいい。ライブ、セッション、演奏者、お店、お客さんが毎晩これほど充実している場所は世界で他にはないだろう。中でも私のお気に入りはほんの数軒。お客さんとミュージシャンが、場の空気を読んで一体感のあるお店だ。ドアを開けた瞬間、今日ここで絶対何かいい事が起こると予感させる。そんなワクワクさせるエネルギーが私は大好きだ。そして期待通り必ずいい時間が過ごせる。今は誰の演奏もネットで聴けるが、実際その場で聴いて感じるのはまったく別の話だ。

以前はアルトサックスの早川惟雅が偶然近くに住んでいて最寄り駅まで一緒に帰れたが、マンハッタンに引っ越して1人で未明に帰宅するのが何かと物騒なので、今後どうしようか考え中。きっと何か方法はみつかるだろう。ちなみに、来てまだ数ヶ月というのに、早川惟雅の行動力と音楽への貪欲さはそれはもう尋常ではありません。その人間性の通りの熱い演奏は、こっちのミュージシャン達にめっちゃ愛されていますよ〜。


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by Katsuko Tanaka  たなかかつこ

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