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4ヶ月が過ぎ去り単位の1/3を取り終えました。あと1年で卒業です。はやっ。

たしかBAを取るとき「アメリカの大学は宿題とreading[教科書を30ページくらい読んで予習してくること]が多くて大変だなあ」と思ったように記憶していますが、やっぱり記憶どおりです。BAの時はロータリー奨学金の必要条件で語学学校にも通わずいきなり普通に大学の授業を取り、政治学や哲学、物理の英語が大変でした。今回はアレンジの授業で苦労中。バークリーやニュースクールなどですでにジャズアレンジの基礎をやって来た人達から出遅れた上に、アレンジを考えるよりもフィナーレの使い方に80%の時間を費やしてしまった。

でも今日、自分がビッグバンド用にアレンジした曲を演奏してもらって、最後の小節が終わった瞬間すごくうれしかった!それまでただの想像サウンドが現実のサウンドになるあのクリエイティブな特別な時間!自分の曲をはじめてクインテットで演奏した時もこんな感じやったなあ。それの大所帯バージョン。数ヶ月間のストレスと苦労がたった5分間で吹き飛び、この先もたくさんビッグバンド用にアレンジしたり曲をかいたりしよう!とさえ思えます。

「オリジナル曲書くべきだ」と言われたときも「アレンジやってみたら?」と言われたも「え?どうやって?」って思ったけどとりあえずやってみた。今回もとりあえず何か書いてみよう!と思いました。ビッグバンドに曲を書いて試せるなんて贅沢な機会です。リハーサルで人数を揃えるのが大変だしギャラのこともあるし。まずは去年9月の大音ジャズオーケストラ(DJO)で演奏した中から3曲くらい選んで分析。今まで正直、ピアノパート以外誰がどこで何吹いてるか詳細を気にしたこともなかったけど「オーケストレーションとかリズムとか転調がうまくできてるなあ」とか「各楽器の特性、音域がなんとうまく活かされていることか」とか「感動的な作品は逆算できる理由に基づくんやわ」とか、一部分を担当する作業員から急に人を動かす側の視点になってくる。そのうち「こういう効果を得るために誰にどこでどう演奏してもらいたい」ってアイディアがだんだん湧いてて来て、そのついでにピアノの役割がはっきり見えてくる。

折しも先週またジミー・ヒースのビッグバンドのリハーサルをみにいきました。リハなんて必要あるの?というくらい素晴らしい演奏だった(ほとんど記譜ミスのチェックですね)。それは、曲やアレンジが素晴らしく、そして各ミュージシャンが全体の中の自分の役割をよく解ってるからです。特に各楽器のリードとピアノはヒース氏のアレンジの授業を取っていたし自分のバンドを持っているし曲も書く。だから全体の流れ、自分や自分のセクションの役割、そしてヒース氏が何を求めているか、言われなくてもはっきり解っている。そしてバンドの1人1人がヒース氏と演奏できることを楽しみにしていて尊敬している。

それって、生え抜き(というかヒース氏が育てたんですけど)が集まった会社みたいですよね。ジミー・ヒース氏という大会社社長兼プロダクト・デザイン責任者の指揮の下に、現在は自分の会社の経営者でもある各部署の部長がいて、優秀な全社員が同じ方向を向いてる。バンドがサウンドしないワケないです。3時間立ちっぱなしでスコアとにらめっこしながら、各自のすばらしい演奏にヒース氏はとても楽しそうだった。

クインテットくらいだと、人数少ない分コミュニケーションも取りやすいし融通がきく。大所帯の新米社長役の私は、今のところ管楽器15人とリズムセクションを路頭に迷わせないようにはっきりした意志のある曲を書くことと、それをまちがいなく提示することに気をつけています。社長のdecision makingがまちがってたら、いくらいい社員が能力発揮してもサウンドしないからね〜。倒産しないようにしないと。そして個性と魅力あるプロダクト・ラインをこれから作っていきたいです。1年後にmyspaceにビッグバンドでのオリジナル曲がアップできるといいな。