それでもまだ「ハングリー」?
暑い〜。最高26℃/最低10℃という日が続いています。あっという間に花も散り、木々が緑になって来ました(ずうっと枯れていたので家の周りにこんなに樹があるとは気付きませんでした)。
私が住むクイーンズ区のフォレスト・ヒルズ附近は閑静な住宅街で、マンハッタンまで日中は各停で30分程です。先日MacBookのCDドライブが故障したので電話で検索してもらったら一番近いMacは5thアベニューの24時間営業のお店と判明、早速日曜の夜10時に予約し修理に持って行くと人でごった返していました。さすがニューヨーク!修理は全世界の言語環境を受け付けており、とても親切です。
しかし夜中は地下鉄の本数が少なく、マンハッタンへセッションに行って1時に終われば帰宅はいつも2時半です(それでも良い点は安全なことですが)。学校とマンハッタンの両方への利便性を取ってフォレスト・ヒルズを選んだのですが、学校自体がNYメッツのシェイ・スタジアムの近くというなんとも不便な場所にあり、附近に手軽でイケてるベーグル屋さんなどは皆無。ピザにもすっかり飽きて最近はほとんど家に帰って自炊です。米や醤油、海苔、味噌、豆腐、鰹節は普通のスーパーで売っているし、近くのアジア系スーパーで魚や薄切り肉、白菜、えのきが手に入り日本のスーパーまで行けば何でもあるので、日本に居る時と変わらない食生活です。こちらではオリーブやベリー類が安く、パスタ大好きな私はトマトミートソースにたくさんオリーブを入れたり生野菜にラズベリーやブルーベリーをトッピングします。
さてその大学院でマイケル・モスマン(tp)、アントニオ・ハート(as)、ジェブ・パットン(pf)、デイヴ・バークマン(pf)と日替わりで一緒に時間を過ごせる毎日はとても刺激的で、不便さを差し引いてもクイーンズに住む価値は充分ありです。破格の安さでMAも取れますしね。マイクの異常な集中力は欧米系やり手のビジネスマンを思わせ、トイレ休憩なしで長時間人の話を聞く通訳の経験が役立っています(NY滞在資金を貯めるために私は日本でそういう仕事もしていた)。あのスタミナは食べ物の違いなのか、喰い下がり精神なのか?ジェブとアントニオ、前夜はライブで帰りがかなり遅い筈なのに、朝早くからクイーンズに来てInner Urgeの8小節のトレードを本気の迫力で演奏していました。濃いわ〜。翌朝フランスへ行くデイヴと夜遅くまで外で音楽について話しこんでしまったり。ツアーといっても日本と違って移動距離や気候の幅が広いので、大学とツアーの掛け持ち生活(マイクはアレンジやスタジオの仕事も)は体力も情熱も相当必要だと思うんです。熱くて寛容な彼らと知り合えて本当によかったなあと思う日々です。
そんな彼らが参加しているジミー・ヒースのビッグバンドをIridiumで観ました。楽しかったしバンドスタンドの面々もものすごく楽しそうだった!意外にもNYに来てからAlvin QueenのライブとこのJimmy Heathビッグバンドに一番感動しました。音楽スタイルはBirdlandで観たGary PeacockトリオやDizzy's Club Coca-ColaでやっていたGerald Claytonピアノトリオが私の趣味のド真ん中で、このライブの感動と前者はなんか体の違う部分で感動したような気持ちです。Dizzy's Club Coca-Colaは4〜5年前にリンカーン・センターの近くに出来たお店で私はかなり好きです。夜中の部は気鋭の若手の演奏が多いようで、午前1時始まりのGeraldのライブは満席、地元のお客さんがいっぱいでした。ステーキに甘ったるいデザート、その後まだまだジャズバーで飲むここNYの文化。食生活によるスタミナが違いなのか、それとも人生楽しまないと損をするというハングリー精神なのか?
by katsukotanaka
| 2008-04-25 00:55